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  • 社会連携・貢献

長崎大学と塩野義製薬がマラリア研究の産学連携の継続を発表

 長崎大学(長崎市 学長 永安武)と塩野義製薬株式会社(大阪市 代表取締役会長兼社長CEO手代木功氏)は、3月4日(月)「マラリアを中心とした感染症分野における包括的連携」に関する第2期の協定を締結しました。

 手代木功代表取締役会長兼社長CEOからは、調印式冒頭「長崎大学と強力なタッグを組み、他の連携機関とも協力しながら、マラリア撲滅のためにあらゆる方法を模索する」「第1期に構築したマラリア創薬の研究基盤を活かし、第2期は何とか臨床試験にこだわりたい」との決意が語られました。

 2019年2月から2024年3月の第1期の5年間では、重症化抑制研究、ワクチン研究、新規治療薬創製研究の3つの柱を軸に研究を推進してきました。その結果、マラリア重症化に関わる脂質代謝関連タンパク質と創薬ターゲット候補の発見、予防治療薬の候補となる複数の物質の発見やメッセンジャーRNAを用いたワクチンの候補の発見など、多くの成果が得られています。また、その過程では、大阪公立大学や愛媛大学、国立感染症研究所、GHITファンド(※)など7つの機関との共同研究、連携も実現し、研究の強化、発展に努めたほか、今後も高度で先進的な研究を推進していくために多くの研究者を育成してきたことも大きな成果です。

 以上の成果を受けて、今後5年間の第2期では、出来るだけ早い時期にこれらの候補物質を使った治験を開始することを目指します。協定調印後に行われた記者会見では、この包括連携共同運営委員会の委員長を務める長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科長の北潔教授より「願わくは予防と治療の両方の効果を持つ、結果として低コストで提供できる薬を創出したい」と将来を見据えたコメントがあり、マラリア撲滅に向けた期待が膨らむ会見となりました。

塩野義製薬とのマラリア研究の産学連携継続に関する共同発表会資料はこちら

※GHITファンド=公益社団法人グローバルヘルス技術振興基金