2022年09月13日
長崎大学熱帯医学研究所を中心とする疫学研究チームは、2021年7月から新型コロナワクチンの有効性を評価する研究を行い、国内で流通している新型コロナワクチンの発症予防における有効性を評価し、これまでに5回にわたって暫定結果を公表してきました。現在、国内では実臨床での新型コロナワクチンの有効性を評価した研究は非常に限られています。
今回は、オミクロン株BA.5による感染が全国で拡大した2022年7月から8月に、新型コロナウイルス感染症を疑う症状で研究参加医療機関を受診し、新型コロナウイルスの検査を受けた患者さんの情報を用いて、16歳~64歳における発症予防の有効性について暫定結果をまとめました。
その結果、前回の本研究第5報で報告したBA.1流行期の新型コロナワクチンの有効性と比較して、2回接種、3回接種ともにその有効性は同等と考えられました。
※詳細は以下のホームページで公表しています。
http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/versus/results.html
なお、今回の第6報は、今週予定されている厚生労働省アドバイザリーボードの資料として提出される予定です。本研究チームは、変異株や新しい新型コロナワクチンの接種等によって新型コロナワクチンの有効性がどのように変動するかを調査するため、長期サーベイランスを継続しており、今後もアップデートした結果を報告する予定です。
◆新型コロナワクチンの有効性に関する疫学研究 (VERSUS study)について
http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/versus
■第1報 http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/versus/results/20211005.html
■第2報 http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/versus/results/20220202.html
■第3報 http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/versus/results/20220126.html
■第4報 http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/versus/results/20220325.html
■第5報 http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/versus/results/20220608.html