2021年07月01日
経済学部では、グローバル人材育成事業の一環として「国際関係概論 (GSR論)」という授業を開講しています。この授業では、国際舞台の第一線でご活躍の方々を講師にお招きしています。
6月25日の授業には、前日本銀行総裁の白川方明先生をお招きして、「グローバルな通貨の管理はどのようにして行われているか?~中央銀行の現場で経験したこと」というタイトルでお話しいただきました。
白川先生の授業の様子 |
経済や金融のグローバル化が進む中で、通貨や金融の安定には国際的な協力体制の重要性がますます高まっていること、2008年のいわゆるリーマン危機を乗り越えられた背景には中央銀行間をはじめとする国際協調があったこと、さらには今後のグローバルな金融政策の運営体制には新たな知的モデルの構築が必要であることなどをお話し下さいました。最後には、これまでの日本は、知的モデルに働きかけて「グローバル・スタンダード」を作っていくという気概に欠けていたこと、この点で学生のみなさんによる今後の貢献を期待しているとの言葉で、授業を締めくくられました。 |
日本の中央銀行総裁として、激動の世界経済や金融の舵取りをリードされた白川先生のお話は、決して簡単な内容ではありませんでしたが、話を聞き漏らすまいと真剣に耳を傾ける学生の姿は非常に印象的であり、今後に向けての大きな刺激を受けるまたとない機会となりました。 |
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授業に真剣に耳を傾ける学生の様子 |