2019年03月11日
海洋未来イノベーション機構は平成30年度総務省IoTサービス創出支援事業として実施した、五島・マグロ養殖基地化を実現するIoTシステムの実証事業を成功裏に完了した。(責任者:山本郁夫教授)尚、同実証事業は長崎大学大学院工学研究科、水産・環境科学総合研究科、佐世保高専、五島市、長崎県、公財ながさき地域政策研究所、KDDI、システムファイブ等地域企業、漁協、養殖業者の協力を得て行った。 開発されたシステムは、空撮用飛行ロボットで養殖海域を広域撮影し、海面の色に異常があれば採水用飛行ロボット(AKABOT)で水面から1,3,5mの深さの海水を同時採水し、陸上に運ぶ。次に採水した海水から有害プランクトンをパソコンに搭載された人工知能が判別し、検出数に応じて危険度を色分けしたマップを養殖関係者にメール送信する。長崎県五島市で同システムの実証試験を行い、採水・検査・通知が15分以内で行えることを確認した。マグロは通常の魚種に比べ赤潮に対して脆弱で、本システムにより速やかに赤潮情報が提供でき対策が取りやすくなる。また、マグロ以外の養殖や県内外の赤潮問題を抱えている地域や環境対策のために遠隔採水を必要とする地域にも展開が期待できる。 |
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広域空撮飛行ロボットで撮影された養殖海域 | 多水深同時採水飛行ロボットAKABOT? |
人工知能による赤潮有害プランクトン判別 | |
危険度通知システム(イメージ) |