2018年08月22日
8月9日(木)医学部記念講堂において,御遺族,教職員ら約270人の参列のもと原爆犠牲者慰霊祭を執り行いました。本慰霊祭は,原爆死没教職員・学生898人の御霊を慰めるため毎年実施しており,今年は被爆73年目にあたります。 はじめに,式辞において永安医学部長から,大学関係者と学生らへの哀悼の意が捧げられたのち,核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したこと,今年の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に国連事務総長が初めて参列され,非核化をめぐる世界の動きに大きな変化が見られる一方で,目に見える明らかな成果が出ているとは言えない現状であることに触れ,長崎大学医学部は,今後も被爆地にある医学部としての使命を果たしていく旨が述べられました。 引き続き,原子爆弾投下時刻の午前11時2分に合わせて,参列者全員による黙祷が捧げられた後,河野学長をはじめ大学関係者,御遺族ら参列者全員による献花を行いました。 続いて,長崎大学原爆後障害医療研究所の宮?泰司所長から,原爆被爆者の後障害の治療並びに発症予防の研究に始まった当該研究所は,放射線の影響を医学・生物学レベルで研究するのみではなく,放射線による人々の生活や社会への影響にどう対処にすれば良いのかについても研究し,その成果を福島などの現場で実践しており,その活動の根幹には,原爆体験,原爆の記憶,犠牲となられた方々の想いがあり,放射線の負の影響を最小のものとし,放射線の安全な利用を進めることが本研究所の進むべき道で,これからも努力していきたいとの講話がありました。 最後に,遺族を代表して郡家?郎氏からのご挨拶をもって閉式となりました。 慰霊祭終了後には,医学部福利厚生棟において,学徒遺族会,教職員遺族会及び看護婦遺族会合同の追悼懇談会を行い,医学部キャンパスは祈りの1日となりました。 |
式辞を述べる永安医学部長 |
参列者による黙祷 |
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