2018年02月26日
2月3日、4日に広島大学、長崎大学、福島県立医科大学が形成している放射線災害・医科学研究拠点の国際シンポジウム「For the Establishment of the Science of Resilience(復興学の確立に向けて)」が、良順会館で開催されました。 放射線災害・医科学研究拠点は、福島第一原発事故が要請する学術に対応するために、広島大学原爆放射線医科学研究所、長崎大学原爆後障害医療研究所及び福島県立医科大学ふくしま国際医療科学センターの3研究機関がネットワーク型拠点を形成し、先端的かつ融合的な放射線災害・医科学研究の学術基盤の確立と、その成果の国民への還元と国際社会への発信を目的として平成28年度に設置したものです。本拠点では、放射線研究及び関連諸科学の共同研究を推進するために、毎年共同研究を国内外に公募しているほか、年に一度国際シンポジウムを開催しており、本年度は本学が第二回のシンポジウムを開催しました。 本シンポジウムでは、本学のジャック・ロシャール教授(国際放射線防護委員会副委員長)による基調講演の後、復興学の確立に向けて、をメインテーマに「放射線災害の社会学的側面と放射線防護研究」、「放射線災害医学」、「低線量被ばく影響と健康リスク研究」の3つのセッション、およびポスターセッションが行われ、各セッションでは国内外からそれぞれ4名の演者が講演し、活発な討議が行われました。さらにポスターセッションでは若手研究者を中心に放射線災害・医科学研究分野の知見が紹介され、シンポジウムの閉会式の際には「若手ポスター賞」が3名の研究者に授与されました。 今回のシンポジウムでは、「復興学」の確立に向けた学際的なアプローチの重要性が認識されました。今後も拠点を形成する三大学を中心に、災害からの復興に資する研究基盤の整備を行っていく予定です。 |