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シュバイツアー博士ゆかりの地ガボン共和国でCERMELと長崎大学の共同研究棟の引き渡し式が挙行されました

   ガボン共和国は大西洋に面し赤道を跨ぐ形で国土を有する中央アフリカの国です。この国は、国土の80%が森林という自然豊かな土地ですが、これまでに4回エボラウイルス病のアウトブレイクを経験しています。
   感染症共同研究拠点/熱帯医学研究所の安田二朗教授のグループは、2016年より5か年計画でJICA・AMED共同プログラムである地球規模課題対応国際科学技術協力プログラム(SATREPS)の研究課題「公衆衛生上問題となっているウイルス感染症の把握と実験室診断法の確立」をガボン共和国のランバレネ医療研究センター(CERMEL)1)と実施しています。現地ではマラリア、主要細菌感染症以外の熱性疾患に対する検査診断体制が確立されておらず、多くのウイルス感染症は未同定のままであり、ウイルス感染症の実態把握には至っていません。そのため、ウイルス感染症検査体制の整備が求められており、ウイルス感染症の実態把握と実験室診断法の確立を目指して共同研究を進めています。
   本共同研究の推進のため、従来整備されていなかったBSL-3実験室と細胞培養やウイルス分離も可能なBSL-2実験室を備えた共同研究棟を新たに設置しました。この共同研究棟の引き渡し式が、2017年11月24日に佐藤駐ガボン全権大使、ガボン高等教育省事務次官、州知事、市長らを招いて行われました。
   実験室には、DNAシーケンサー、リアルタイムPCR装置、次世代シーケンサーなどの最先端解析機器が整備しており、ガボン国内のウイルス感染症研究・診断の拠点としての役割が期待されています。

1アルベルト・シュバイツァー博士(長年にわたるアフリカでの医療奉仕、医療伝道の実践に対して1952年ノーベル平和賞受賞)が、1913年にガボン共和国ランバレネ市に開設した診療所に起源をもつシュバイツァー病院の敷地内にある感染症の研究所。

シュバイツアー病院(右上枠内:アルベルト・シュバイツアー博士)
佐藤駐ガボン全権大使のスピーチ
シュバイツアー病院
(右上枠内:アルベルト・シュバイツアー博士)
佐藤駐ガボン全権大使のスピーチ
共同研究ラボの前で来賓と撮影 CERMEL-長崎大学の関係者
共同研究ラボの前で来賓と撮影 CERMEL-長崎大学の関係者
BSL-3実験室 BSL-2実験室
BSL-3実験室 BSL-2実験室