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平成29年度長崎大学解剖体慰霊祭を挙行

   10月26日(水)午後2時から医学部記念講堂において,医学・歯学の発展のため自らの身を捧げられた方々の御霊に感謝し,ご冥福をお祈りする平成29年度長崎大学解剖体慰霊祭を,ご遺族,余光会(系統解剖のために献体することを目的とする篤志家の団体)会員をお招きし,医学部長,歯学部長ほか学内外関係者並びに学生ら約326人が参列するなか挙行しました。

   医学部及び歯学部には,この1年間に人体の形態や正常構造等を学ぶための学生実習や病気の原因・治療効果の病的変化を調べるため,55体のご遺体がご提供されました。

   学生により構成された室内合奏団の演奏のなか,医学部学生代表の献花に始まった慰霊祭は,生命医科学域 弦本敏行教授と下川功教授による新霊位御尊名奉読の後,参列者全員による黙祷を行い,永安武医学部長が長崎大学医学部の160年の歴史を振り返り,「解剖学実習を通して得られるものは,人体構造などの基礎医学的知識の習得だけではなく,献体という崇高な行為に触れることにより人間の尊厳や医療人としての責任を強く認識することであり,これら解剖学実習の意義は160年の歴史を通して受け継がれる不変のものと言えます。御霊のご冥福をお祈り申し上げます。」と慰霊の辞を捧げました。また,関係教室代表及び余光会会長の弔辞に引き続き,学生代表が「医学,歯学の更なる発展のためにご献体くださった方々,深いご理解を示されたご遺族の皆様方の崇高なる御心に,心より感謝申し上げます。私たちはその御心に背かぬよう学業に励み,将来立派な医師,歯科医師になることを誓います。」と弔辞を述べました。

   その後,参列者全員で献花を行い,御霊のご冥福をお祈りしました。

   最後に, ご遺族代表の田村雄世様から「故人は学生の皆様が実習で知りえたことが何ものにも代えがたい貴重な体験となって将来に役立てていかれることを第一に願っていることと思います。」と挨拶が述べられた後,「ご献体いただいた方の篤いご意思と,ご参列いただいたご遺族の方に改めてお礼申し上げます。」との医学部長の謝辞を最後に,式は滞りなく終了しました。

慰霊の辞を述べる永安武医学部長

慰霊の辞を述べる永安武医学部長

弔辞を述べる学生代表 医学部2年生 武優希

弔辞を述べる学生代表 医学部2年生 武優希

参列者による黙祷

参列者による黙祷

献花を捧げる参列者

献花を捧げる参列者