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バショウカジキの生態に迫るNHK番組に、河邊教授らが協力

長崎大学海洋未来イノベーション機構環東シナ海環境資源研究センターの河邊玲教授と水産・環境科学総合研究科博士前期課程2年の刀祢和樹君が調査と制作に協力したNHKの番組、「謎の狩人 バショウカジキ カリブ海大集結を追う」がこのほど完成し、6月にも放送されることになりました。

番組では、背びれがヨットの帆のように大きなバショウカジキが、どのように餌を捕獲しているかについて、水中カメラやドローンを駆使して、その行動の詳細を記録していきます。河邊教授は、GPSや加速度センサーなどを備えた行動記録計を海洋生物に取り付けて魚などの行動を調査するバイオロギングの専門家で、NHKの調査、制作では、調査の準備段階から、映像の編集作業における科学的な監修にいたるまで、番組制作全般にわたり協力しました。また、大学院生の刀祢君は、取材班に同行して現地に1カ月間滞在し、バイオロギング調査を担当しました。

調査の舞台はカリブ海・メキシコのカンクン沖で、毎年2〜3月になるとバショウカジキの大きな群れがこの海域に集結し、イワシを追いかける姿が見られます。取材では、バショウカジキを捕獲して超小型ビデオや速度計など取り付けて、カジキが泳ぐ様子を記録すると同時に、餌の群れをいかに追いかけ、捕食するかを撮影しています。迫力ある映像を通じて、多くの方に海の魅力に接していただければと思います。

 

番組名:
「謎の狩人 バショウカジキ カリブ海大集結を追う」

放送予定日:
2016年6月6日22:25-23:14 NHK総合

   

バショウカジキの吻(カジキマグロの長くのびた上あごのこと)に行動記録計を取り付けて自然界での行動を追跡


取り付けた記録計は一定時間後に魚の体から切り離されて海面に浮上する。記録計から発せられる信号を頼りに装置を回収して、バショウカジキが自然界で経験した詳細な行動を再現する。(左:水産・環境科学総合研究科博士前期課程2年の刀祢和樹君)


吻を巧みに使い、餌となるイワシを捉えるバショウカジキ

※写真はいずれもNHKの提供