2024年07月24日
医歯薬学総合研究科(薬学系)薬剤学分野の宮元敬天助教が令和6年7月14、15日に長崎市で開催された第17回在宅薬学会学術大会にて優秀演題賞を受賞しました。こちらの賞は薬剤師の在宅薬学分野への調査・研究活動への更なる意識向上、質的向上に資することを目的に特に優れた発表を行ったものに対して授与されるものです。
受賞対象となった題目は「有害事象データベース解析に基づく低血糖発現リスクの評価」です。薬剤学分野では生物薬剤学を中心として、物理薬剤学および臨床薬剤学を強く意識した研究を展開しており、本研究は臨床薬剤学の中でも「薬物療法の個別化」に向けたものになります。
独立行政法人医薬品医療機器総合機構が公開している大規模有害事象データベース(医薬品副作用データベース:JADER)を用いて、在宅医療を受けている患者の多くを占める高齢者で問題となる低血糖の発症リスクを解析したものです。70歳代以上の患者においては糖尿病治療薬以外に栄養管理状態が低血糖発症の一因となることを新たに見いだし、低血糖回避のためのモニタリング項目として提案したことが評価されました。